食育という言葉が広まり始め関心を集めていますが、具体的にどのような概念なのかがわからない方も多いのではないでしょうか。単に料理教室に通うことが食育なのではなく、より広い視点から論じられる概念です。食育の基本となる3本柱をご紹介していきます。

食育っていったい何?幅広い世代に応用できる概念

出典:Shutterstock

食育とは、英語では「Food Education」と表し、食に関する教育という表現が元となっています。食育の考え方は、国民が生涯を通じて健康で健全な食生活を実現させられるよう、自分の「食」に関心を持ち、食に関する知識を身につけ適切な判断をすることを促進するものです。実際に、食に関する正しい知識を身につけるための学習を行ったり、啓発を行う過程を食育といいます。食育の考え方が生まれた背景としては、現代における食の安全性を脅かす問題や、食生活によって引き起こされる生活習慣病の存在、子供も高齢者も一人で食事をとる「孤食」や「個食」といった問題が浮かび上がり、それらを解決するための考え方として根付いてきました。2005年には食育基本法が施行され、単に料理が上手にできることではなく、食に関する基本的な意識や文化、栄養に関する知識なども含めた包括的な視点で論じられています。
食育は広い視点で扱われる概念ですが、大きく分けると3本の柱があり、「選食力」「
マナーや文化」「環境問題」の3つを理解することが求められます。

食材を選ぶ力を身につける!心身の健康に直結する力

出典:Shutterstock

まず、食育の3本柱の一つとして、食材を適切に選ぶ力を身につける必要があります。これは「選食力」といわれることもあります。適切に食材を選ぶためには、たくさんの知識が求められます。例えば、食材に含まれている栄養素や、旬の食材の理解、あるいは産地などが挙げられます。より質の高い選食では、同じ野菜であってもどのような特徴があれば美味しいかなどを理解して選択している人もいるでしょう。また、どのような食べ物が、自分の健康にどう影響を与えるのかを理解しておけば、食の選択能力が健康管理に直結するでしょう。例えば、真夏の暑い日には体温を下げる働きのあるカリウムを含んだ食材を取り入れてみようという発想に至ることもあります。尿酸値が高い人であれば、レバーなどプリン体をたくさん含む食べ物は控えてみようと考えることもできます。食の選択は、心身の健康や豊かさに大きく結びついているのです。したがって、食育では食の選定能力を取り上げています。


食育では食に関するマナーや文化の理解も求められる

出典:Shutterstock

食育では、食材の選択や料理などの、いわゆる料理上手な人にみられる要素だけマスターしていれば良いわけではありません。食育では、食事に関するマナーを身につけることも重要です。食べるときのマナーとして、まずは箸やナイフ・フォークの使い方から始まり、食事における「いただきます」などの挨拶も含まれます。他にも、食べるときに肘をついたり、姿勢を崩したりしないなどの礼儀も身につける必要があるでしょう。また、家族と同じものを食べているうちに、次第と食材や献立に関する知識も身につきます。こういったマナーや文化は、家族との食事の中で獲得されるものです。「個食」や「孤食」では身につかない能力であり、家族とともに団欒しながら食事をする「共食」が食育では重要な役割を担います。


食糧問題や環境に関する問題などを考えることができる

出典:Pixabay

食育では、自分の心身の健康を確保するための考え方や、文化の継承といった観点が含まれています。しかし、もう少し広い視点で考えてみることも、食育の3本柱として提唱されています。具体的には、食糧や環境問題に目を向けて考えることのできる力を意味します。日本の食料生産力や自給率を高めるためにはどうしたら良いかを考えながら食材を購買することも食育の概念に合っており、さらに世界を取り巻く問題として飢えに苦しむ人が多く存在する状況への理解も含まれるでしょう。実際に、日本では毎日大量の食事や食材が廃棄されている状況であり、よりよい方法はないか模索していくことも必要でしょう。

実際に食育を進めるにはどうしたら良いのか?

出典:Pixabay

子供のうちは、基本的な食育は家庭内で行われます。食に関する知識やマナーを身につけていき、さらに家族との食事を通して食の楽しさを発見できるでしょう。家庭や学校では、テレビのニュースや道徳の学習などを通して、食糧問題や環境問題に目を向けられるように促します。大人であっても食育は必要であり、例えば豊かな食生活を送るために何が旬の食材か調べて買い物に行く、食中毒にならないための調理法を理解するといったことも良いでしょう。高齢者では、食べることのできる量が減るため、少ない食事の中でどうやってバランス良く栄養を摂取するのかを考えてみることも食育の範囲になります。どの世代においても、日頃の生活の中で食に対する意識を高く持つことが必要となります。最近では、食育の考え方が普及し、料理教室や農業体験なども活発に行われるようになってきました。これらに参加することだけが食育ではありませんが、意識が高まるきっかけとしては有効でしょう。

まとめ

食育には基本となる3本柱があり、単に料理が上手にできることが扱われているのではありません。食を選択する力や、マナーや文化を身につけ継承すること、より広い視点で食糧問題を捉えることができるといった広い考え方が含まれます。心身の健康や豊かさに直結する食育の考え方を取り入れてみましょう。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

関連する記事

バレンタインのチョコレートと一緒に渡したい厳選プチギフト

バレンタインにチョコレートだけではなくプチギフトも一緒に渡したい、そんな風に思うことはありませんか?そんなと…

mint / 503 view

食育に役立つ野菜&果物のおもちゃ5選

食育に役立つ野菜や果物のおもちゃの紹介。食育をまるごと学べるセットのおもちゃや、可愛らしいキッチンセット、レ…

みっちー / 595 view

食材を入れるだけで調理できる?電気鍋の使い方

電気鍋、「レコルト ポットデュオ」「シャープ ヘルシオ ホットクック」「シロカ マイコン電気圧力鍋」を比較し…

saya / 1248 view

関連するキーワード